~おとしものがたり~

私の「おとしもの箱…」

目次 (詩・散文)

《 ベルフラワー 》

知らないことがたくさんある 声の聞こえないあなたとの会話は たくさんのことを僕に教えてくれる あたたかなこの時間もあなたがもたらしてくれた 優美な青のベルフラワー

「ひとりの家路」

街は暗くなり気だるさにさいなまれるなかで 大切なものは目に見えない 目に見えるもので確かなものはあまりない 月明かりはそれを知っている風景に溶け込むように優しく私を照らし目を閉じて夜道を歩く 耳を澄まして靴音に紛れる鼓動が生きている証 ゆらゆら…

《 別夜悲 》

窓の外には見慣れない景色 漂う空気の香りは どこかよそよそしく 月明かりの夜道にくり出す 丸い丸い 純白の月だけが いつも わたしを知っている わたしは今 この場所で 何かを待っている 会いたい気持ちと 会えない気持ち 夜空だけがわかってくれる 急に降…

「 野良猫と夜の街 」

深夜の空気は どこか新鮮で 澄んでいる 人の息遣いの無い街を 一人歩く 誰もいない 孤独な世界が 僕を癒やす 一匹の野良猫が 唯一の友人 何を交わすわけでもない 静かな時間 少しの雨も 許してしまえる 小さなぬくもり

「 Deep Night 」

ブランデーの香り 甘い照明 控えめなJAZZ 静かな時間 月灯りに 涼しい夜風 グラスの音だけが 心地よく耳に響く 2人の時間 2人の世界 心の赴くまま 酔いしれる 世界の酔いが醒めるまで。。。

《 輪廻 》

祈りの声 祈りの唄が聞こえる誰の声 誰の唄心に耳を当てる 古(いにしえ)からのこの声脈々とつながれてきたこの声願いは 祈りになりいつか私も祈りとなる つないでゆく時と共にゆく一人にさせない ここにいるいつもいるあなたと共にいる

《 廻る 》

太陽がこの胸にないなら きっと今 月があなたの胸にある 周期 それは廻る 幸も不幸も 太陽と月と同じように あなたの中に廻るだけ だから嬉しい時は喜んで 悲しい時はゆっくりと待つ 光はいつも廻ってくる だから私は自由に生きる

「人歩(とほ)天災」

歩けども 歩けども 空からは弾丸のような雨が降り 避けれども 避けれども全ては避けきれず うつむいて うつむいて地面に倒れこもうとも この鼓動は止まらず 歩き続けろという なにも通さぬ傘を探そうか傷を癒す薬を探そうか 弾丸のような雨すらも味方にして…

「怪人二十面相」

おかしな事を言ったり 真面目になったりクールにみせたり ふざけてみせたり大人を演じたり 子供を演じたり女になったり 男になったり馴れ馴れしくなったりよそよそしくなったり キミにも潜む 怪人二十面相素敵な 素敵な 怪人二十面相

《 君に恋 》

君の声 逐一素敵すぎてボクは恋に落ちる 君の笑顔 逐一素敵すぎてボクは思わず赤くなる 君の仕草 逐一素敵すぎてボクはいつでも見惚れてしまう 今日もボクは君のとりこ

《 お結び 》

母が握った おむすびが今のわたしの命へと 命を結んできてくれた 掌(たなごごろ)手のなかにある そのこころわたしの手にも あるこころ あなたが 結んでくれたようわたしも 結んでいきますと掌合わせて 心で誓う

「The Earth」

海の見える丘裸足で土を踏む風が草と戯れる中大の字になって 地球に体をあずける 目を閉じて耳を澄まして 息をする さらさらと流れる風に 打ち寄せる波大地の香りに 海のにおい 太陽は今日もあたたかく 大地とわたしの いのちを育んで私の頬を 緩める 閉じた…

「死と詩」

だれの「し」も 美しくあるその存在の 叫びは いつも悲しさを含むけど悲しみが 優しさの原泉なんだと想えるようになりました だれの「し」も 美しくあるその存在の 叫びは いつも優しさを含むから私は 孤独じゃないんだと思えるようになりました だれの「し…

「 猫 」

わがまま 気ままで 甘えん坊 それがワタシ 自由で 自然で柔らかで 突然 ボクのまえに現れる 愛しいあなたはまるで「猫」 あっちに行っては こっちへとこっちに行っては あっちへと ともすりゃ ボクの膝の上まぁるくなって 眠りにつく 愛しいあなたはやっぱり…

「月下の恋」

夜に生きる あなたは太陽を知らないけれどどうか微笑んでいてほしい 白く透き通った肌に長い髪が 風に揺れてわたしの時が ゆっくりと止まる 月灯の下(もと)にいるあなたほど美しいものをわたしは知らない

「 星の見えない時代に 」

月灯よりも電灯の下にいることに慣れてしまった 僕たちは 満点の星空なんて 見ることは無くて強く輝く 大きな星しか 見ることがない 毎日のように 流れてくる世間という眩しさに 照らされて 「自分」という名の 小さな星を見失ていることにも 気づかずに 月…

《 波紋 》

水面(みなも)に 落とした ひとしずくの水が波紋となって広がるように私の一歩が 広がっていく 澄んだ水面(みなも)に 私はひとり空から 差しのべられるあなたの手を待っている 青空の果てまで連れて行ってくれのを待っている 波紋のように 広がってあなたに届…

「わたしのなかの点と線。」

この世には 無数の点があってどの点も 線でも結ぶことができる点と点を 線で結び カタチを作る古(いにしえ)の人たちが星と星を 線で結んで星座にしたように私はワタシという名の星座になって夜空の星の 1つとして優しい月と あたたかな太陽とともにこの地球…

「 星降る夜に 」

詩に合った曲を探してみました。可能ならば、音楽を流しながら読んでいただければ幸いです。 星になった少年 Shining Boy & Little Randy / 坂本龍一 星降る夜に わたしはあなたと出逢った月は欠け 海は凪いで空を見上げるあなたの頬には 涙がつたっていてわ…

「いただきます」と「ごちそうさまでした」ということ

私たちは、生きるために基本的に毎日食事をとります。それは、当たり前ですが言い換えると、「私たちは皆例外なく、命を奪って(もらって)生きている」といこと、「食べてきたものによって自分のからだは作られている」ということです。 「いただきます」「…

《 希望の詩 》

ひとが ひとに託した 希望が 今 こうして世界を作るなら ぼくは 何を成し 何を託そうか 脈々とつながれてきた この『命』を 『祈り』を 『想い』を 『叫び』を 『魂』を あなたの中にある その『チカラ』を あなたは いったい何に使うのですか たとえどんな…

「 あなたが立つのはどこですか? 」

理想が人を救う 理想が人を殺す 現実が人を救う 現実が人を殺す 理想が人の背中を押して 理想が人の背中に重くのしかかる 現実が人の背中を押して 現実が人の背中に重くのしかかる 相反する言葉 「理想」と「現実」 本当に相反する言葉なんだろうか? ぼくら…