~おとしものがたり~

私の「おとしもの箱…」

2016-11-07から1日間の記事一覧

《 廻る 》

太陽がこの胸にないなら きっと今 月があなたの胸にある 周期 それは廻る 幸も不幸も 太陽と月と同じように あなたの中に廻るだけ だから嬉しい時は喜んで 悲しい時はゆっくりと待つ 光はいつも廻ってくる だから私は自由に生きる

「人歩(とほ)天災」

歩けども 歩けども 空からは弾丸のような雨が降り 避けれども 避けれども全ては避けきれず うつむいて うつむいて地面に倒れこもうとも この鼓動は止まらず 歩き続けろという なにも通さぬ傘を探そうか傷を癒す薬を探そうか 弾丸のような雨すらも味方にして…

「怪人二十面相」

おかしな事を言ったり 真面目になったりクールにみせたり ふざけてみせたり大人を演じたり 子供を演じたり女になったり 男になったり馴れ馴れしくなったりよそよそしくなったり キミにも潜む 怪人二十面相素敵な 素敵な 怪人二十面相

《 君に恋 》

君の声 逐一素敵すぎてボクは恋に落ちる 君の笑顔 逐一素敵すぎてボクは思わず赤くなる 君の仕草 逐一素敵すぎてボクはいつでも見惚れてしまう 今日もボクは君のとりこ

《 お結び 》

母が握った おむすびが今のわたしの命へと 命を結んできてくれた 掌(たなごごろ)手のなかにある そのこころわたしの手にも あるこころ あなたが 結んでくれたようわたしも 結んでいきますと掌合わせて 心で誓う

「The Earth」

海の見える丘裸足で土を踏む風が草と戯れる中大の字になって 地球に体をあずける 目を閉じて耳を澄まして 息をする さらさらと流れる風に 打ち寄せる波大地の香りに 海のにおい 太陽は今日もあたたかく 大地とわたしの いのちを育んで私の頬を 緩める 閉じた…

「死と詩」

だれの「し」も 美しくあるその存在の 叫びは いつも悲しさを含むけど悲しみが 優しさの原泉なんだと想えるようになりました だれの「し」も 美しくあるその存在の 叫びは いつも優しさを含むから私は 孤独じゃないんだと思えるようになりました だれの「し…

「 猫 」

わがまま 気ままで 甘えん坊 それがワタシ 自由で 自然で柔らかで 突然 ボクのまえに現れる 愛しいあなたはまるで「猫」 あっちに行っては こっちへとこっちに行っては あっちへと ともすりゃ ボクの膝の上まぁるくなって 眠りにつく 愛しいあなたはやっぱり…

「月下の恋」

夜に生きる あなたは太陽を知らないけれどどうか微笑んでいてほしい 白く透き通った肌に長い髪が 風に揺れてわたしの時が ゆっくりと止まる 月灯の下(もと)にいるあなたほど美しいものをわたしは知らない

「 星の見えない時代に 」

月灯よりも電灯の下にいることに慣れてしまった 僕たちは 満点の星空なんて 見ることは無くて強く輝く 大きな星しか 見ることがない 毎日のように 流れてくる世間という眩しさに 照らされて 「自分」という名の 小さな星を見失ていることにも 気づかずに 月…